国際障害者デーとは?【12月3日】

「国際障害者デー」を知っていますか?毎年「12月3日」に世界中で実施される記念日のことです。障害のある人々の権利を守り、誰もが暮らしやすい社会を実現するために行動を促す日として、1992年に国連総会で制定されました。

この記事では、「国際障害者デー」について、起源や活動内容をご紹介します。

目次

国際障害者デーができた背景

国際障害者デーが始まったのは1992年のことです。国際連合の総会にて決められました。

その背景には、1981年の「国際障害者年」があります。この年には、障害のある人々の生活を向上させるためにさまざまな取り組みが行われましたが、依然として多くの課題が残っていました。そこで意識改革をさらに進めるため、毎年12月3日を記念日に制定することになりました。

国際障害者デーの目的

国際障害者デーの目的は、障害について正しく知り、平等で暮らしやすい社会を目指すことです。そのため、以下のような目標が掲げられています。

障害のある方の権利を守る

障害のある人も、そうでない人と同じように、自分の好きなことを選び、幸せになる権利があります。その権利を守るためには、社会全体の理解と支援が必要です。

障害への偏見や差別を減らす

障害についての知識が不足していると、誤解や偏見が生まれることがあります。例えば、「障害者はかわいそうな人」という考え方も偏見の1つです。適切な環境や支援があれば、障害のある人も能力や個性を活かして活躍できる可能性があります。

社会をもっと生きやすくする

車いす対応のスロープや、誰でも理解しやすい案内板の設置など、障害があっても暮らしやすい社会を目指すことも重要な目標です。

さまざまな国での取り組み

国際障害者デーは、国連や各国政府、非政府組織(NGO)、地域団体などによる多様な活動を通じて世界中で推進されています。

国際連合の活動

国際連合は毎年テーマを設定し、それに基づいた啓発キャンペーンを行っています。過去には、「障害者の包括的な教育へのアクセス」や「労働市場での平等な機会」といった具体的な目標が掲げられました。

地域でのイベント

各地域では、展示会、フォーラム、スポーツイベントなどを通じて、障害者の貢献や課題についての議論が行われています。

例えば、日本では2023年に国際障害者デーを記念して、東京で就労継続支援B型事業所を運営するパパゲーノが「メンタルヘルス・アイデアソン2023」を開催。AIを使って精神障害のある方の可能性を広げるアイデアを、障害当事者、医療職、エンジニア、起業家などが集い考え合うイベントをしています。

障害のある人々がより快適に生活できるよう、アクセシビリティを向上させるテクノロジーの開発が進められています。

国際障害者デーに私たちができること

この記念日をきっかけに、私たち一人ひとりが次のようなアクションを取ることができます。

SNSなどでの情報収集や発信

今ではSNSを利用することで、気軽に情報にアクセスし、誰もが情報を発信できるようになっています。XやInstagram、TikTokやYouTubeなどのメディアで国際障害者デーを記念したコンテンツの情報収集をしたり、発信したりすることができます。

福祉団体への寄付やボランティアへの参加

障害のある方の支援、障害福祉に取り組む団体へ寄付をしたり、ボランティアとして自分が参加したりすることもできます。興味のある団体のホームページや寄付サイト、クラウドファンディングなどを調べてみましょう。

国際障害者デーの記念イベントへの参加

地元でも、調べてみると自治体や福祉団体が様々な国際障害者デー関連のイベントを開催しているかと思います。ぜひ調べてみて、興味のあるものには参加してみましょう。

国際障害者デーを機に暮らしやすい社会を目指そう

「障害のある人」と聞くと、車いすを使用する人や耳が聞こえにくい人を思い浮かべるかもしれません。
しかし、それだけではありません。

視覚や聴覚、移動の不自由といった身体的な障害だけでなく、発達障害、心の病、認知症などの「見えにくい障害」もあります。国際障害者デーは、こうしたさまざまな障害について理解を深め、支援や協力を考える機会を提供する日です。

私たち一人ひとりが障害について考え、具体的な行動を起こすことで、すべての人が暮らしやすい社会に近づくと良いですね。

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