「精神科看護のやりがいと課題」南郷さんと山口さんが語る常清会の看護師の仕事

医療法人常清会で働く看護師の南郷さんと山口さんに、精神科看護の業務内容ややりがい、そして職場の魅力についてお話を伺いました。お二人が日々どのように患者さんに寄り添い、チームワークで課題を乗り越えているのかを、実際の経験をもとに語っていただきました。精神科看護の現場の大変さとその魅力を垣間見ることできます。

目次

精神科病棟での仕事。67床を34名の職員で担当

やすまさ

初めに、簡単な自己紹介をお願いします!

南郷

南郷です。病棟師長をしています

山口

山口です。病棟看護師をしています

やすまさ

病棟でのお仕事内容を教えてください

山口

病棟の一日の流れとしては、まず検温から始まって、その後はお風呂介助があったり、調子が悪くて自分で日常生活が行えない人のお手伝いをしています。
お昼ご飯は介助が必要な人に介助をして、精神科は薬の管理などもとても大事になってくるので、薬をしっかり飲めているかを確認しています。
昼からも一緒ですね。基本日常生活の援助、あとは話を聞いて欲しい患者さんが結構多いので、患者さんとお話や今どういう症状があるのかなどを聞いています

やすまさ

ありがとうございます!
南郷さんは病棟師長とのことですが、どのような役割なのですか?

南郷

病棟の運営管理です。スタッフの勤務管理や患者さんの入院歴や患者さんの病状、生活状況の把握、患者さん同士の関係性に配慮しながら移室や転棟など、病棟運営に関しても携わっています。

やすまさ

南郷さんたちがいる病棟は、患者は何人いるのでしょうか?

南郷

病棟が1つになってる病棟なんですけど、1病棟が32床で、もう1つの方が35床。トータルで67床です。

やすまさ

看護師の人数は?

南郷

30名です。補助さんを入れて34名の体制でやっています

やすまさ

34人もいるんですね!

南郷

そうですね。もう少し増えるといいんですけどね(笑)

看護師として常清会で働く理由。人との関わり、家庭との両立

やすまさ

看護師になったきっかけや、常清会で働き始めた理由を教えてください!

南郷

元々人と関わることが好きだったんです。最初の入職に関しては、精神科を選んでいたわけではなかったのですが、 精神の勉強をする中で、患者さんとの関わりだったり、自分のコミュニケーションの技術っていうのはかなり大事になってくる仕事なので、そういったところにすごく魅力を感じて、長く勤めています。

山口

私はここの病院が働き始めて3つ目の病院で、精神科で働くというのは初めてだったのですが、常清会で働くきっかけになったのは出産でした。子供が生まれてからでも働けるところを探していた時に常清会を紹介されて転職しました。

やすまさ

常清会は子どもを育てながらでも働きやすいのですか?

山口

そうですね。仕事を探していた時に夜勤ができない状態だったので、昼間の仕事だけでいいっていうのと、もう一人産みたかったので、妊娠中に私が頻繁に病院にかからないといけない状況でも雇ってくれて。
みんなすごい気を遣ってくれて、子どものことを1番にさせてもらえるので、すごくありがたいですね

やすまさ

南郷さんは、常清会でのお仕事はいかがですか?

南郷

私も一度退職して他の病院で働いて戻ってきているんですけど、他の病院を経験しても、働きやすさはすごくあるかなと思っています。
下の子がまだ小さくて、子育てしている状況なのですが、職員が子育てに対してかなり温かくて。そこは魅力ですね。

精神科看護の現場。困難の先にあるやりがいと、イメージとのギャップ

やすまさ

精神科の病院ということですが、どのような患者さんが多いですか?

南郷

統合失調症という病気から依存症の患者さん、あとはうつ病の患者さんもいます。患者さんの症状はすごく多様ですね。最近は認知症の患者さんが増えてきました。

やすまさ

精神科というと、妄想の症状が強くて人に攻撃してしまうとか、ガタイのいい男性看護師が頑張って暴れている人を止めているみたいなイメージがあるのですが、 実際はどうですか?
精神科で初めて働くとなると、抵抗を感じたり、不安に思う人が多そうな気がしますが。

山口

もちろんガタイのいい男の看護師もいますが(笑)

南郷

確かにね(笑)やっぱり女性だけでは難しい部分もあります。
もちろん患者さんによっては、興奮が激しかったり、入院してきて隔離室と呼ばれる病室を使用する人もいます。
いくら症状とはいえ、職員に対して暴言を吐く患者さんとかも確かにいますが、そういう患者さんの症状が落ち着いて、本来の自分に戻り、退院していく姿を目の当たりにすると、とてもやりがいのある仕事だと感じます

やすまさ

山口さんが精神科で初めて働いた時は、どのように感じましたか?

山口

私も精神科に対しては、申し訳ないのですが、偏見というか、特殊なイメージがあったので、入職する時はとてもドキドキしました。
でも全然イメージとは違ったし、患者さんたちも普通にコミュニケーションが取れるんだなっていうのが第一印象でした。
私は7年も勤めているのですが、今は認知症の患者さんも多くなってきていて、また、元々入院していた患者さんも高齢化しているのですが、そういう方々と関わるのも楽しいですね。

精神科看護の大変さ。チーム一丸となって乗り越える

やすまさ

日々の仕事の中で大変なことはありますか?

山口

状態の悪い患者さんが入院当初は、対応に困りますね。
自分が慣れていないところもあるのですが、そういうのは先輩の対応を見て勉強になってます。
もともと入退院が多い病棟なので、入院がある時は業務量が増えて大変だなって思います。
最近で大変だったのはコロナでしたね。
病棟内に感染が広がったときはすごく大変でしたけど。でもみんなで協力してやっていこうという雰囲気の職場なので、「忙しいからもう嫌」っていう風にはならないです。

南郷

看護自体、コミュニケーションのスキルがすごく大事になってくる科なので、スタッフ間でも、そういう部分では関係性はすごくいいのかなと。
フォローしあったり、うまくコミュニケーションが取れたり。
そこは魅力ですね

やすまさ

スタッフ間で良い関係性が築けているのですね。
病棟の師長というと、また別の大変さがありそうですが、南郷さんはいかがですか?

南郷

今まで患者さん主体で関わっていた部分が、管理職となるとスタッフの関係性があったり、色々考えていかないといけないのは大変だなとは思います。
ただその分やりがいもありますし、スタッフは一丸となって頑張ってくれているので、私も助けられています。

常清会の魅力。子育てへの理解と、多職種から得られるもの

やすまさ

常清会で働く魅力は何だと思いますか?

南郷

子育てしやすい!

山口

子供が病気とかで急に休みをもらわないといけなくなった時に、子供のことを一番大事にしてね、という感じで休みを取れるので、それが1番ありがたいですね

南郷

子育て世代にはすごく働きやすい職場ではあるのかなと思います

やすまさ

それはやはり、皆さん子育てを経験されている方が多いから、支え合う雰囲気があるのでしょうか?

南郷

やはり、ある程度子育てを経験してきているスタッフが多い中で、子育ての大変さだとか、自分が子育てしてきた時のことなどもあるので、そういった部分でのサポート体制は、年配の人たちがいるからわかってもらえるのかなということはあります

やすまさ

他に魅力はありますか?

南郷

色々勉強にはなりますね。
常清会自体が病院のほか介護や障がい者の利用する事業所を運営しているので、色々な部署の人たちとの関わりの中で、色々な勉強はできる環境ではあります

やすまさ

他の介護施設や福祉施設との関わりは、日々のお仕事の中でも結構あるのでしょうか?

山口

日々の仕事で積極的に関わることはないのですが、患者さんが退院していく時に、その後の生活のサポートという面で、色々な職種と話をして、患者さんが不安なく退院していけるような環境調整の場面で感じます。

今後の目標。高齢化へ懸念、そして先輩看護師から学ぶ対応力

やすまさ

今後の目標をお聞きしたいです!

南郷

認知症を患っている方、長い入院生活の中でご高齢になった方などもたくさんいて、高齢者の精神科看護、認知症看護の勉強というのは、最近は必要になってきているかなと思うので、さらなる自己研鑽を重ねていきたいです

山口

私は患者さんからわーっと興奮して来られるのが苦手なので、そういう患者さんたちとお互いに落ち着いて話せるように、自分自身の感情コントロールや患者さんへの接し方の勉強をしていきたいと思っています。

やすまさ

そうした対応などは、どうやって学んでいくのでしょうか?

山口

先輩たちの対応を見てますね。
こういう時ってこうしたら相手の人も感情的にならずに話せるんだな、とか。
長く勤めている先輩たちばかりなので、そういうベテランの方々の看護も見ながら、自分のものにしていけたらなと思います。

やすまさ

ありがとうございました!

終わりに

今回は常清会の看護師である南郷さんと山口さんに、日常の業務ややりがい、精神科看護の現場についてお話しいただきました。精神科看護の奥深さと、チームワークで困難を乗り越える姿勢が伝わるインタビューでした。

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